■光スイッチとは
光スイッチとは、主に光通信で使用されるデバイスで、電気信号に変換することなく光信号のまま特定の信号を分岐したり行き先を切り替えたりできます。このような使い方をする光スイッチでは入出力ポート数が複数あり、入力ポート数がN、出力ポート数がMの場合N x Mスイッチといい、最も小さなスイッチは1 x 2スイッチです。
光スイッチには大別して微小電気機械システム(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)型光スイッチとメカニカル(機械式)光スイッチがあります。MEMS光スイッチは微細加工で作られたマイクロミラーを利用した光スイッチで、メカニカル光スイッチに比べ小型、高速、耐久性に優れるなどの特徴があります。一方、メカニカル光スイッチは、アクチュエータでミラーやプリズムを動かしたり、光ファイバを移動させて光路を切り替える光スイッチで、少チャンネルの場合に適しています。
図1.光スイッチによる経路の切り替え
■メカニカル光スイッチ(機械式光スイッチ)の構造
メカニカルスイッチの構造は非常にシンプルです。図2はプリズムを平行移動させて切り替えを行う方式です。プリズムをスライドさせることにより出力ポート1と出力ポート2を切り替えることができます。プリズムを移動させる代わりに光ファイバを移動させる方式もあります。
図2.メカニカルスイッチの構造例
■MEMS光スイッチの構造
大規模な光スイッチはMEMSスイッチが一般的です。MEMS光スイッチは微細加工で作られたマイクロミラーを利用した光スイッチで、図3に構成例を示します。原理はシンプルで、光ファイバから出た光をレンズで平行光にして角度を変えられる2枚のMEMSミラーで光を反射させ目的の光ファイバに入射させます。
図3.MEMS光スイッチによる経路切り替え
< こちらから関連製品をご覧いただけます >