テクノロジー

光ファイバカプラの原理や用途とは

■光ファイバカプラとは

光ファイバカプラは複数本の光ファイバを加熱溶融、融着延伸して作られるので溶融ファイバカプラ(Fused fiber coupler)ともいわれます。3本、4本など多数のファイバを融着延伸したカプラもありますが、一般的なのは2本の光ファイバを融着延伸した1x2あるいは2x2カプラです。1x2カプラは2x2カプラの1つのポートを終端して光の入出力を封じたたものです。光ファイバカプラには光の分岐・合流に使うカプラと異なる波長の光を合波・分波するWDMカプラがあります。

■分岐・合流用光ファイバカプラの原理

光ファイバカプラの融着延伸部は光ファイバのコア径が小さいので光はクラッド中に広がり、コアどうしが接近しているので伝搬してきた光は隣のファイバに結合できるようになります。(図1.参照) 光が伝搬するにつれ結合比が高くなるので融着延伸部の長さや径を調節することによりさまざまな結合比のカプラを作ることができます。図1で挙げた以外にも図2のような光を合流する使い方が可能です。図3で2X2カプラの動作を動画で説明します。

図1. 光ファイバカプラによる分岐のしくみ

図2. 光ファイバカプラによる光の合流

 

図3. 2X2 光ファイバカプラの動作(動画)

 

■分波・合波用ファイバカプラ(WDMカプラ)の原理

同じ構造の光ファイバを融着延伸したカプラでは、光が進むにつれ隣のファイバへ光が移っていき、ある伝搬距離では100%結合します。さらに光が進むと逆に元のファイバに戻っていきます。100%結合する伝搬距離は光の波長によって異なるので融着延伸部の径や長さをうまく調節すると1つのポートから入れた波長の異なる光を別のポートに分離して出したり(図4.参照)、別のポートから入れた波長の異なる光を1つのポートから出したり(図5.参照)することができます。このようなカプラを光ファイバ型WDMカプラといい光アンプでの信号光とポンプ光の合分波に多数使われています。

図4. WDMカプラによる分波のしくみ

図5. WDMカプラを使用した異なる波長の光の合波

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