量子カスケードレーザ(QCL)は半導体レーザの1種ですが、通常の半導体レーザと異なり半導体量子井戸中に形成されるサブバンド間の光学遷移を利用するため中赤外からテラヘルツ帯の発光が可能で、温室効果ガスの微量計測、化学物質、有害物質の検知、エンジンの燃焼診断など多くの分野で利用が期待されています。

WAVELENGTH ELECTRONICS社の量子カスケードレーザ(QCL)用ドライバは市販では電流ノイズ密度が最も低いドライバです。低ノイズですのでガス、液体、物質などのセンシングにおいて検出感度を上げることができます。このドライバでQCLを駆動することにより、より狭線幅、安定な中心波長や繰り返しスキャンを実現できます。これまでより低濃度測定を実現するためにぴったりの高精度で超低ノイズのレーザドライバです。QCL-LABシリーズは19インチラックマウントタイプ(2U+1/2)で、電流の異なる4種類がございますのでご用途に合わせて最適の機種をお選びください。

■ 特徴

・電流出力:500mA
・低ノイズ:<0.4μA RMS (~100kHz)
・コンプライアンス電圧調整 (~20V)
・アナログ変調 (~2-3MHz)
・定電流動作
・分かり易いタッチパネル操作
・ソフト付USB, イーサーネットインターフェース
・PCやUSBメモリーへのデータ保存
・19インチラックマウント:2U+1/2ラック

■ 仕様         量子カスケードレーザ一覧へ

型番 単位 QCL-500 LAB QCL-1000 LAB QCL-1500 LAB QCL-2000 LAB
 出力電流 A 0.5 1 1.5 2
 RMSノイズ(1Hz-100kHz) μA 0.4 typ. 0.7 typ. 1.0 typ. 1.3 typ.
 コンプライアンス電圧 V 20 max.
 アナログ変調 MHz 2 – 3
 長期電流安定性 at 25℃ ppm 10 typ.
 温度係数 ppm 10 typ.
 平均電流ノイズ密度 nA/√Hz 1 2 3 4
 ノイズ特性スキャン 購入時にご要望があれば1Hz – 100kHzのスペクトルノイズスキャンをご利用いただけます
 帯域幅*1 MHz(CC) 2 – 3
立上がり/立下り時間 nsec 250(to full scale)/200
 通信インターフェース USB, イーサネット(ソフト付)
 サイズ mm 89x221x450
 電源 V AC 115/230±15% 110-120Vと220-240Vをスイッチで選択
 メーカ WAVELENGTH ELECTRONICS

*1 帯域幅はQCLインピーダンスとワイヤ長によります