ラッチ型偏光状態発生器 PSG-100は、直線偏光をポアンカレ球上の6つの偏光状態のいずれかに変換するデバイスです。これらの状態は各々Linear 0°、Linear 90°、Linear ±45°、右旋円偏光(RHC)、左旋円偏光(LHC)で、ポアンカレ球の赤道上の直交する4点および北極点・南極点に対応します。 このモジュールにはマイクロコントローラと電気ドライバが搭載されており、40マイクロ秒で出力偏光状態を切り替えることが可能です。外部TTLデジタルの立上りエッジまたは立下りエッジ、あるいはUSBまたはUARTを介した遠隔制御コマンドによってトリガーされ、 一度偏光状態が切り替わると、その偏光状態を維持するための電力は不要です。 使用上の注意点として、PSG-100の出力偏光状態は波長と温度の影響を受けるため、これらによる誤差を避けるためには適切な補正が必要です。この補正のため、PSG-100は校正データを内部のテーブルに保存します。ユーザはUSBまたはRS232でこれらの校正データにアクセスできます。

 

■特徴

・偏光状態をデジタルで切替可能
・ドライバの校正テーブルを保存可能
・40 ms以下の高速スイッチング速度
・偏光状態の再現性0.1°
・電力供給なしで偏光スイッチの状態を保持

■用途

・偏光OTDR
・偏光状態の回転
・ミュラー行列に基づく偏光解析
・周波数掃引測定
・量子通信

 

Inline Photonics PSG-100 image

➡偏光とは?

■仕様(暫定)

波長 1 1480 ~ 1620nm 1260 ~ 1340nm
挿入損失 2 (typ) 1.0 dB 1.2 dB
損失の波長依存性 (偏光状態一定) <0.3 dB (Cバンド) < 0.3 dB
損失の偏光状態依存性 (波長一定) 0.1 dB
反射減衰量 >55 dB
偏光状態の再現性 ±0.1° (ポアンカレ球上)
回転角の波長依存性 -0.068° /nm
回転角の温度依存性 -0.1° / ℃
偏光状態間のポアンカレ球上の角度 90 ± 10°
制御ビット数 6 or 4
偏光状態のスイッチング速度 < 100 ms, (30 msは可能)
入力光パワー < 300 mW
動作温度 0 ~ 50 ℃
保管温度 -40 ~ 80 ℃
電気インターフェース 6-bit TTL、USB、UART
電源 12 VDC /1A
サイズ (暫定) 74.6 mm x 49 mm x 12 mm

注記:
1 中心波長。1550 nm版の場合、1500~1580 nmで校正。1310 nm版の場合、1260~1350 nmで校正。
2 コネクタなしで評価した値

 

■入出力、ピン配置

Inline Photonics PSG-100 ports

Inline Photonics PSG-100 connector

Pin #  Description Pin #  Description
1 +12VDC 2 GND
3 +12VDC 4 GND
5 Bit1 6 Bit2
7 Bit3 8 Bit4
9 Bit5 10 Bit6
11 Trigger Input 12 Trigger Output
13 Reset 14 GND
15 UART TX 16 UART RX (To PSG)

 

■外観図面Inline Photonics PSG-100 connector

 

■注文方法

PSG-100-①-②-③-④

制御ビット 4: 4-bit
6: 6-bit
波長 13: 1310 nm
15: 1550 nm
入力コネクタ FP: FC/PC(シングルモード)
FA: FC/APC(シングルモード)
出力コネクタ FP: FC/PC(シングルモード)
FA: FC/APC(シングルモード)

Rev. 1.0 (2025.3.15)