光ファイバ端面3次元形状測定器は、ファイバ端面の凹凸による光路差で生じた干渉縞を利用して端面の3次元形状を測定する装置で、曲率半径(ROC)、ファイバ高さ(フェルール面からのファイバの凹凸)、頂点オフセット(研磨頂点とファイバ中心との位置ずれ)、研磨角度(APC)などを短時間で測定できます。
MT Proは単心コネクタだけでなく多心コネクタの測定も可能な最新機種で、他の機能もグレードアップされています。画像解像度最大1.5um、オートフォーカス、PASS / FAIL分析、参照ミラーの自動キャリブレーションなどの機能を備え、再現性も最適化されています。 測定時間は、シングルファイバで0.5秒、MT12測定では5秒です。 4.3mm x3.3mmの視野があり、MT16および最大MT72の測定を行えます。 特殊な設計により、0°と8°の治具をすばやく切り替えることができます。 MT Proは0.1nmレーザー干渉計で校正されており、測定精度が保証されています。 測定はフェルールをフレームに取り付けて行い、モジュール化されたソフトウェアインターフェイスにより、直感的でユーザーフレンドリーな測定ができます。
■ 仕様
型番 | MT Pro | ||
項目 | 範囲 | 再現性*1 (コネクタ着脱なし) |
再現性*2 (コネクタ着脱あり) |
ROC:曲率半径(X/Y軸) | 3 ~∞ mm | 0.30 % | 0.50% |
角度(X/Y軸) | 0°(PC) or 8°(APC) | ±0.01° | ±0.02° |
ファイバ高さ(ファイバの突き出し、凹み) | -2 ~ +8 um | ±0.015 um | ±0.025 um |
コアディップ(コアの突き出し、凹み) | -1 ~ +1 | ±0.01 um | ±0.015 um |
MPO測定時間 | 5 秒 (MT12) | ||
単心ファイバ測定時間 | 0.5 秒 | ||
測定対象 | MTP/MPO PC (PIN有り&PIN無し) | ||
MTP/MPO APC (PIN有り&PIN無し) | |||
MTフェルール PC (PIN有り&PIN無し) | |||
MTフェルール APC (PIN有り&PIN無し) | |||
単心ファイバ (FC, SC, ST, LC, MU, E2000 PC&APC) | |||
解像度 | 1.5 um | ||
光源 | 白色光 + 赤色光 | ||
電源 | DC 24 V | ||
重量 | 6.55 kg (本体) | ||
サイズ | 269 mm H x 157 mm W x 104 mm D | ||
メーカ | Dimension Technology |
*1 コネクタ着脱なしで10回測定したときのσ値
*2 コネクタ着脱ありで10回測定したときのσ値
■ 特徴の詳細説明
<1> 1.5μmの高解像度
MT Proは、アップグレードした光学システムでMPOの端面やプロファイルを詳細、正確に再生します。 正確な生データにより信頼できる3D測定結果が得られます。
<2>1000nmのファイバ高さ
新設計により、すべての測定条件で単一ファイバーの高さの範囲が-1000〜+ 1000nmに拡張されています。
<3>高い再現性
コネクタ着脱しない時の連続10回測定結果例
・12心MPOのファイバ高さの測定例
・12心MPOのファイバコア凹みの測定例
<4>正確な測定結果
MT Proは、0.1 nmレーザー干渉計で校正されていますので、ROC、ファイバ高さ、コアディップなどのMT / MPOの主要パラメーター測定の結果は高精度で一貫性があります。
<5>自動フォーカス
MT Proは、自動フォーカスから測定を開始できます。 自動フォーカス機能により、ファイバチャネル毎の違いを無くすことができます。 また、特にAPCコネクタ測定では、測定手順を大幅に簡素化できます。
<6>リファレンスミラーによる自動キャリブレーション
MT Proは、リファレンスミラーで機器を自動キャリブレーションしますので、あらゆる条件下で最高性能を発揮します。 手動調整ステージやデータ補正に比べ迅速かつ正確です。
<7>独自のMTフェルール固定具
Dimensionは、測定するMTフェルールの保持に特許取得済みの特殊固定具を使用しています。
1. MTフェルールの固定具は、MT4、MT8、MT12、MT16、MT24、MT32、MT48、MT72に対応しています。 一つの固定具で全てのMTフェルールを測定できます。
2.フェルール角度測定も精度と再現性があります。
3.耐久性があり長寿命です。
4. DUTの穴にピン留めしても安全です。
5.研磨治具の精度分析に役立ちます。
<8>0°と8°の固定具を素早く切り替え
特殊設計により0°と8°の固定具をすばやく切り替えることができます。 切り替えによるキャリブレーションは必要ありません。 高い再現性が保証されています。 固定具は、すべてのタイプのMT / MPO PCやAPC製品に使用できます。
<9>ワンクリック測定
1クリックだけで自動フォーカス、スキャン、分析、全計算などの測定全てを完了てできます。 測定結果は数秒で得られます。
<10>分かりやすいソフトウェアインターフェイスと優れた3D画像再生
MT Proには、分かりやすい、モジュール化したソフトウェアインターフェイスを使用しています。 リアルタイム画像、3Dプロファイル、断面、粗さ、測定結果がユーザーインターフェイスに表示されます。 便利で使い易い操作と設定になっており、 単心/多心測定の切り替えは1クリックで済みます。
3Dプロファイルの詳細は、研磨結果を視覚化するので研磨プロセスの分析や改善に役立ちます。
<11>クイック測定
MT Proは、ハード/ソフトの設計で測定速度を向上させています。 単心ファイバ測定では0.5秒、12コアMPO測定では5秒しかかかりません。
<12>固定具のタイプ