FLはKDD研究所(現KDDI総合研究所)で光ファイバや半導体レーザなどの光通信用デバイスを研究していたグループが、2000年に社内ベンチャー制度で立ち上げた会社です。そんな生い立ちから、会社は今でもKDDI総合研究所の中にあります。
初めはKDDIの子会社でしたが、今では株式の大半を社員が保有し、自由な立場で会社を運営しています。
研究者が立ち上げた会社なので、他所でつくれない製品をつくりたい、他所でやっていない会社運営をやってみたいといったDNAをもっています。
FLはふっ化物ファイバという特殊な光ファイバを作っています。
ふっ化物ファイバには2つの特徴があります。
1つ目は、いろんな波長の光を発光させることができます。
2つ目は、普通の光ファイバでは無理な赤外線でも通します。
とても製造が難しいので、作れる会社はFLを含め世界で3社だけです。
FLでは、ふっ化物ファイバを利用して光アンプ、光源、ファイバレーザなどのユニークな装置を独自に開発し、製造・販売しています。これは他の2社にはマネできないことです。
これらの製品は日本だけでなく世界中に販売されています。
FLの主力製品は光通信に使う光アンプです。
光アンプというのは光信号を強くする装置です。
光通信では4つの波長帯の光を使いますが、
波長帯に応じて4種類の光アンプが必要です。
これら4種類の光アンプ全てを作れるのは世界でFLだけで、他の会社は2種類しか作れません。
理由は、ふっ化物ファイバを使わないと作れないためです。
ふっ化物ファイバを使うといろんな波長の光源を作れます。
FLは世界で最も多種類のASE光源を作っています。
ファイバレーザーもふっ化物ファイバで作れます。
特に波長2µm以上の赤外レーザーは、ふっ化物ファイバの得意とするところです。
加工や医療への応用を目指して大学等と共同開発を進めています。
FLでは、自社製品を海外に輸出していますが、
逆に海外メーカの光製品の輸入販売も行っています。
これは珍しいことですが、きちんと理由があります。
一つ目の理由は、
お客様がシステムをつくられる場合、
自社製品だけでの対応はほぼ不可能であるからです。
そのようなとき、いろんな製品を扱っていれば必要な製品を揃えてご提供できます。
二つ目の理由は、
自社製品の製造や開発に役立つからです。
製品の製造や開発にはいろんな部品や製品を購入して使う必要があります。
世界のどこにどんな部品や製品があるかを知り、
その性能や価格を知り、
その調達を自分でできると、
よい製品づくりや開発につながります。
ファイバーラボの社員数は現在22名。
年齢は20代から60代まで混在、
平均年齢は現在43歳、
パートさんを含めて女性は7人。
学歴、職歴は様々。
高卒、専門学校卒、大卒、修士卒、博士、大企業から転職、人材派遣からそのまま採用、転職5回の猛者も。
博士が4名いるのは研究DNAのせいかも。
やってる仕事は光ファイバづくり、機器づくり、営業、
輸出入販売、製品開発、計画づくり、経理など。
光ファイバづくりはコツコツ技術改良できる人、
機器組立は若者がうまくて速い、
営業はやっぱり知識・経験豊富なオジサン、
輸出入には英語の上手な人、
開発には博士、
将来計画考える人も、
金勘定得意な人も欠かせない。
こんなイメージで仕事分担しています。
FLでは年間目標制度を行っています。
社員が自分で目標をたてて1月に発表します。
翌年1月に自己採点の結果を発表し、
誰が頑張ったか全員で投票します。
上位の人には賞が贈られます。
FLでは社内委員会を作りました。
まだ、「商品開発委員会」の一つだけです。
商品開発は技術者だけではなく、
世の中のニーズにアンテナを張っている人、
発想力の豊かな人、デザイン得意な人、
みんなでやろうというコンセプトです。
FLではテレワークも導入しています。