■光ファイバ給電システムとは
光ファイバ給電(PoF:Power over Fiber)システムは、軽量で非導電性の光ファイバケーブルを用いて光パワーを運ぶ技術です。光ファイバの一般的な利用用途であるデータを光に変換して運ぶということではなく、光をエネルギー源として使用し、光ファイバで運び、センサや電気機器に遠隔で電力を供給する新しい光給電システムです。
従来の給電システムで使用されていた銅線と比べて、光ファイバは軽量で極端な温度や湿度の影響を受けません。また、電磁誘導を受けないので、電磁気妨害感受(EMS)を受けず(ノイズの影響を受けない)、電磁気妨害(EMI)を起こさず(ノイズを発生しない)、混信、無線周波妨害(RFI)、電場、磁場、雷に強く、爆発や漏れの可能性が減るという特徴があります。
以上の特徴から、光ファイバ給電(PoF)システムは、核磁気共鳴画像法(MRI)などの医療機器、無線通信では全地球測位システム(GPS)や電波基地局、各種測定やモニタリング、スマートグリッドや航空宇宙分野への応用が可能です。
弊社では、MH Go Power社の光ファイバ給電(PoF)システムの要となる光電変換器(PPC)や、光パワーモジュール(PPM)、レーザ光源モジュール(LSM)、モニタリングシステム、そしてMH Go Power社のコア技術である太陽光発電システムへの利用も可能な光電池(PV cell)も取り扱っております。
■取扱製品一覧
外観写真 | 製品名 | 製品概要 |
光電池 | MIH® 垂直多接合(VMJ)光起電力 (PV)セルはシリコンベースの光電池で、変換可能範囲が0.1W/cm2~50W/cm2までと広く、電圧密度が高くて低電流という特徴があります。多接合なので高集光になり、一般的な光電池が150mm x 150mmのサイズで0.6Vくらいの出力に対して、MIH® VMJ PVセルは10mm x 10mmの大きさで25Vを出力できます。 |
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光電変換器(PPC) | YCHシリーズは、光パワーを電気に変換する光電変換器(PPC)です。YCHシリーズは、用途に応じて電源出力や電圧出力をカスタマイズできるようになっています。電源出力は、数十mWから10W以上の範囲で選択でき、電圧出力は、4Vから30V以上が可能です。 |
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光パワーモジュール(PPM) | 光パワーモジュール(PPM)は、マルチモードファイバ(MMF)出力LD、(7ピン/10ピン)コネクタの制御盤で構成されています。PPMは、976nmの波長の光をMMF(FCコネクタ)に入れたとき、最大10W(PPM-010C)の光パワーを出力することができます。 |
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レーザー光源モジュール(LSM) | レーザー光源モジュール(LSM)は、お客様が光給電(PoF)システムを簡単に使えるようにしたターンキー・ソリューションです。具体的に、LSMには光ファイバパッチコードが備えられており、MHGP社製の光電変換器(PPC)に接続できるようになっています。 |
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モニタリングシステム | 光ファイバ給電(PoF)スマートモニタリングシステムは、スイッチギアやその他重要な電気設備のための新世代連続モニタリングシステムを代表する技術で、PoF(Power over Fiber)技術を使うことで実現しました。仕組みを説明しますと、レーザ&データモジュール(LDM)から出たレーザ光は非誘電性のファイバパッチコード(FPC)を介してセンサモジュールに入り、センサモジュール内で光を電気に変換します。 |
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光ファイバ給電プラットフォーム | 光ファイバ給電プラットフォーム(PoFP:Power over Fiber Platform)は、設計者が独自のアプリケーション用にPoFベースの製品を構築できるようにする開発用プラットフォームです。PoFPは、発明者、製造者、研究チームがPoF技術にアクセスしやすくすることを目的としています。そうすることで、PoFの新しいアプリケーションが急速に普及し、新製品の市場投入がより早く、低コストで実現します。 |
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パワービームデモキット | パワービームデモキット(PBDK:Power Beaming Demo Kit)は、発明者や研究チームがパワービーム(PB)をより使いやすくすることを目的としています。そうすることで、新製品の発売がより早く、低コストで行われるため、パワービームの新しいアプリケーションが急増します。このキットには10x10mmMIH®VMJ PVセルが内蔵されたパワービーム受信機、レーザー光源モジュール(LSM-010)、コリメータが含まれています。 |